持続可能な原材料調達
緊急報告:危機に立つ生物多様性
「天国に一番近い島」で今何が? ニューカレドニア・ニッケル開発事業を事例に 開催報告
ニューカレドニア南部で進行する大規模なニッケル開発事業を事例に、私たち日本との関わり、現場の生物多様性および先住民族の方々の置かれた状況、融資のルールと生物多様性について報告を行いました。多くの方々のご参加を得ることができ、資源を海外に多く依存している日本として、鉱物資源開発に伴う生物多様性への影響にどのように向き合えばよいのか、活発な意見交換を行うことができました。
以下その概要を紹介します。
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■ イントロダクション〜ニッケル開発と私たちのくらし〜日本人として直視すべきこと
(清水規子/国際環境NGO FoE Japan) ) |
最初に国際環境NGO FoE Japanの清水規子さんが、事業の概要と日本との関わりについて説明を行った。
FoE Japanは世界80カ国にネットワークを持つ国際環境NGOで、国内外の様々な環境・社会問題に取り組んでいる。開発金融と環境プログラムは、開発金融が支援する事業によって引き起こされる環境問題の解決・改善のために活動している。
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【特別報告】生物多様性の危機:ニューカレドニアからの報告 谷口正次さん/資源環境ジャーナリスト |
続いて、資源環境ジャーナリストの谷口正次さんが、三度にわたるゴロ・ニッケル鉱山の現地取材を踏まえ、事業が生物多様性や先住民族の暮らしに与える影響について報告した。
●ニューカレドニアの環境・生態系の特異性
ニューカレドニアは、地質学的に特異な場所である。2億年位前にゴンドワナ大陸が大陸移動した時にオーストラリアの一部が離れ一度水没して隆起して新しく生物が生まれて進化してきた。そのためこの島にしかない固有種が80~90%と非常に多く、世界自然遺産に指定されたラグーン(礁湖)や海洋生態系特別保護区もある。
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■ 融資のルールで生物多様性は守れるか (満田夏花/地球・人間環境フォーラム) |
地球・人間環境フォーラムの満田は、国際金融機関の環境に関する融資基準の中で、生物多様性はどのように位置づけられているのか、また、ニューカレドニア・ゴロニッケル事業は、これらの融資基準をクリアするかについて発表を行った。
●国際金融機関、民間銀行等の融資基準
世界銀行グループは自然生息地や生物多様性に関する多くのガイドラインを有しているが、ここでは生息地の転換に関する基準に着目して紹介したい。
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●日 時 | 2009年6月3日(水) 14:00〜16:30 |
●場 所 | 環境パートナーシップオフィス(EPO) 住所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B2F |
●主 催 | 地球・人間環境フォーラム、国際環境NGO FoE Japan |
●後 援 | 生物多様性条約(CBD)市民ネット |
●協 力 |
特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC) 「環境・持続社会」研究センター(JACSES) 環境を考える経済人の会21(B-LIFE21) コンサベーション・インターナショナル サステナビリティ・コミュニケーション・ネットワーク(NSC) サステナビリティ日本フォーラム 日本環境ジャーナリストの会(JEFJ) 社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会(NACS) 日本消費者連盟 IUCN日本委員会 WWFジャパン |