持続可能な原材料調達
「第5回持続可能なパーム油のための円卓会議」(RT5)および
「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)への
メッセージ
2007年10月10日、地球・人間環境フォーラムとゼリ・ジャパン主催で「パーム油とCSR」に関する企業フォーラム及び公開シンポジウムが、東京国際フォーラムにおいて開催されました。
会合では、アブラヤシ農園開発の現状やパーム油生産の環境社会影響、RSPOの持続可能なパーム油を検証しトレースするための仕組み、日本企業のボルネオ保全への協力について発表が行われました。これらにもとづき、パーム油の生産における環境社会影響やそれを低減させるための取り組み、持続可能なパーム油の生産と消費のあり方、生産地の生物多様性保全への協力などをテーマに議論が行われました。議論ではパーム油のバイオ燃料需要の拡大の動きの中で、今後、需要側のコントロールの必要性も指摘されました。
私たちは、これらの議論を通じて、原材料のCSR調達により、資源の持続可能性や生物多様性の保全に貢献することの必要性を改めて認識しました。とりわけ、地球規模で進行する森林の減少及び劣化、またそれに伴う自然生態系の消失に対処し、また、社会正義を実現するためには、需要側・消費側において、生物多様性や地元コミュニティに配慮して生産された原材料を選択し、購買していくことが求められてきています。そのためには、供給側と需要側の情報交流や協力体制の構築は重要であり、また、たとえば持続可能性に関する認証システムやエコラベルは有益な手段になる可能性を持っています。
私たちは、企業、NGO、市民のそれぞれの立場から、生物多様性にも配慮した持続可能な原材料の生産や消費を進めるため、可能な行動をおこしていきます。また、このメッセージを、今年11月にクアラルンプールで行われる第5回持続可能なパーム油のための円卓会議(RT5)、および3年後に名古屋で行われる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に発信します。
(2007年10月10日 東京国際フォーラムにて)
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●関連情報
- 「発展途上地域における原材料調達グリーン化支援事業 」の報告書はこちら
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- 公開研究会「輸送用バイオ燃料利用の持続可能性と社会的責任―ブラジル報告を中心に」