持続可能な原材料調達
「パーム(椰子)油とCSR」開催報告
「ボルネオの森をどう守るか〜生活者の視点から」(1)
加藤 登紀子/歌手、UNEP(国連環境計画)親善大使
●加藤登紀子とUNEP
こんばんは。今ご紹介がありましたが、今日はお話がずっと続いているかと思いますので、一曲だけは歌おうと思います。私はUNEP、1972年に発足した国連機関の仕事を2000年からしております。72年は、私が最初の子供を産んだ年で、今日ここにいらっしゃる方の中には、そのときまだ生まれていなかった方もいらっしゃるかもしれません。その72年の時すでに、地球資源も早晩底をつくだろうし、このまま経済発展を続けていたら、破綻をきたすだろうという警告は発信されていました。その経緯を経て、UNEPという機関はできたのです。本当に恐ろしいことは、72年以降にほとんどの国が、経済発展しているという意味では、UNEPは本当にその役割を果たせてきたのだろうかと思います。私の役割は、途上国とよばれている、私は決して途上国とは呼ばないですが、古い歴史を持った国を訪れることが多いです。新しい国がどんどん地球を破壊し、古い国たちのずっと持続的だった、長い時間地球の上に持続していた生活を壊しているのを目の当たりに見てきた気がします。今日は、「宇宙船地球号」という番組で流れている私の曲がありますが、その歌にあわせて、UNEPでの活動の抜粋を見ていただき、そのあと去年の夏に訪れたボルネオの話をしたいと思います。
それにしても、この真四角の建物の中で、車座のような気持ちになりたいです。アジアの話をしているのだから、ちょっとアジアの気持ちになりたいです。ここが板塀だったらいいな、ちょっとくらい風が吹いたらいいなと思いながら、その辺に森があって、虫もちょっと飛んできて、板の間にあぐらをかいて。そんな感じで話ができれば、今日のシンポジウムも、とてもいいだろうと思います。私たちは、想像力という技術を持っているので、ぜひそういう空間にいるような気持ちで、話し合いが進んだらいいなと思っています。ではまず風を吹かせたいと思います。’Now is the time’
〜歌〜
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●関連情報
- シンポジウム「生物多様性と企業の役割〜パーム油の現場から〜」(2009年2月)開催案内
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- 公開研究会「輸送用バイオ燃料利用の持続可能性と社会的責任―ブラジル報告を中心に」