グローバルネット(月刊環境情報誌)
2015年10月(299号)
世界が歴史的な合意を実現するために〜パリ会議(COP21)を目前に、改めて気候変動問題について考える
今年末に、パリで国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)の開催が予定されている。この会議では、2020年以降の新しい温暖化対策の枠組みについて、国際社会が合意を目指しており、極めて重要な会議となる。
しかし、先進国と途上国との間の違いは依然大きく、合意の実現には削減義務や責任・削減能力の扱いなど課題は多い。パリ会議に向けた現在の世界的議論の全体像と見込まれる今後の展開、そして世界が公平に、未来に対する責任が果たせるような歴史的な合意を実現するために新たに取り組むべき問題や達成すべき目標について考える。
●目次
フロント(話題と人)
「海の生態系を守り、食卓にのぼるおいしい魚を残したい」持続可能な水産資源のためのコンサルティング会社を設立
花岡 和佳男さん(株式会社シーフードレガシー 代表取締役)
各国の温室効果ガス排出削減数値目標に対する事前評価 | 東北大学 明日香 壽川 |
ポスト2020年見据え低炭素社会づくりが加速する中国 | 日中環境協力支援センター有限会社 大野木昇司、中根哲也 |
気候変動問題に対する日本のビジネス界の取り組みと世界の動向 | 公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン) 気候変動・エネルギープロジェクトリーダー 池原 庸介 |
ホットレポート(1)
「アホウドリ」から「オキノタユウ」へ〜長谷川博著『オキノタユウの島で』を読む
(エッセイスト 乳井 昌史)
ホットレポート(2)
オリンピック・パラリンピックの持続可能性の取り組み
(地球・人間環境フォーラム 天野 路子)
あすの環境と人間を考える〜アジアやアフリカで出会った人びとの暮らしから
第3回/アフリカの「知恵」と私たちが今すべきこと―篤農家に触れて
(総合地球環境学研究所 清水 貴夫)
21世紀の新環境政策論〜人間と地球のための経済とは
第7回/持続可能な発展へ向けたドイツの挑戦
(武蔵野大学教授、元環境省職員 一方井 誠治)
環境研究最前線〜つくば・国環研からのレポート
第18回/ネオニコチノイド系農薬問題にどう向き合うか?
(地球・人間環境フォーラム 山田智康・石本美和)
日本の農業は生き残れるのか 広島県からの報告
第42回/山里の名物、祇園坊柿が復活 チョコ加工品ヒットが呼び水に――安芸太田町寺領
太田川祇園坊柿生産組合元組合長 佐々木 瑞生さん
(ジャーナリスト 吉田 光宏)
INSIDE CHINA 現地滞在レポート〜内側から見た中国最新環境事情
第34回/全人代への大気汚染対策報告(2)
(地球環境研究戦略機関(IGES)北京事務所長 小柳 秀明)
フォーラム随想
経済よりも環境と教育で
(地球・人間環境フォーラム理事長 炭谷 茂)
日本環境ジャーナリストの会からのメッセージ〜日本環境ジャーナリストの会のページ
この夏の期待と不安
(毎日新聞グループHD 内部監査委員、前経済部編集委員 川口雅浩)
環境条約シリーズ283
有害廃棄物の国境を越えた移動とその処分の管理に関する バーゼル条約第12回締約国会議
(前・上智大学教授 磯崎 博司)
財団だより
マタギプロジェクトに三井物産環境基金の助成決まる
■毎回特集の中から1本の記事が緑のgooグローバルコラムに紹介されています。