環境の本2050年再エネ9割の未来 脱炭素達成のシナリオと科学的根拠

2025年02月14日グローバルネット2025年2月号

著●安田 陽

 脱炭素や再生可能エネルギーを含むあらゆる分野において、不十分な翻訳資料や報道により、世界で合意形成の取れた国際的な最新情報は日本になかなか入ってこず、たどり着けない。著者はその状態を「ふんわり情報統制」と呼び、肝心なことが知らされない社会の在り方に警告を発する。

 複数の国際機関が公表している、「2050年に再生可能エネルギーが9割になる」という予測について、費用(コスト)や便益(ベネフィット)、電力供給の仕組みなど技術面を深掘りするとともに、再生可能エネルギーを受け入れる社会システムや政策、人々が意思決定をしていくための科学的な考え方や情報収集方法など社会科学面での問題点もわかりやすく解説している。(山と渓谷社、1,700円+税)

タグ: