特集/シンポジウム報告 Refillサミット2024 in 広島 リフィルを広げて地球も地域もサステナブル<基調報告>Refill Japan最新報告
2024年03月22日グローバルネット2024年3月号
水Do!ネットワーク事務局長
瀬口 亮子(せぐち りょうこ)さん
Refill Japanは2019年5月にキックオフし、現在、全国25地域で活動しています。水分補給ができる給水スポットを増やすことに注力してきましたが、2022年度から「リフィル(再び詰める)」の対象を、持参容器での商品購入やリユース容器のシェアリングサービスなどにも広げました。
また、国際的なネットワークのRefill Globalにも参加しています。
Refill UKはリユースカップのシェアリング事業に参入
イギリスのRefill UKは、2023年秋からブリストル市内および周辺で、テイクアウトコーヒー用のリユースカップ事業「Refill Return Cup」を始めました。カップを市内のどの店に返してもいい、回収ボックスに入れてもいいというシステムです。これはRefill Japanでも一部の地域でできるのではないかと参考にしたいと思っています。
繰り返し使ってこそエコ
Reduce(減らす)、Reuse(再使用する)は皆さん聞いたことがあると思いますが、Refill(再び満たす)により、私たちが進めている使い捨て容器を減らす(Reduce)ための容器の再使用(Reuse)になります。しかし大事なのは、Repeat(繰り返す)です。マイボトルやマイバッグをたくさん持っていても、使わなければエコではありません。ポリエステル製のマイバッグ1枚の環境負荷はレジ袋の約50倍。つまり、50回使わないとレジ袋の環境負荷を下回ることはできない、50回以上使って初めて「エコバッグ」になるのです。これはマイボトルでも同じことで、いくつも買うのではなく買ったものを何度も使うことが大切です。
私たちは給水スポットの数を増やそうとしていますが、それを利用する人がどれだけいるか、そして容器をどれだけの回数使うか、掛け合わせたものが環境負荷の低減効果です。「リピート」の大切さを呼びかけながら拠点数も参加者もどんどん増やしていきたいと思っています。