財団だより地球温暖化を理解するための映像やデータを収めたDVD「気候変動への挑戦~動き出した世界と日本~」が完成
2016年05月15日グローバルネット2016年5月号
産業革命前と比べ地球の平均気温の上昇を2℃未満に抑えることを前提に、1.5℃にとどめる努力をすることに合意したパリ協定。高いハードルだが、世界そして日本は気候変動へどう立ち向かうのか、私たちは何をすべきなのかを考える一助となるDVDが完成した。
当財団が2015年度に環境省から受託した事業で、IPCC第5次評価報告書にある国内外の気候変動の科学的情報を映像や図表でわかりやすく紹介、さらにテーマごとの活用が容易な内容となっており、俳優の萩原聖人さん、気象キャスターの井田寛子さんがナレーションを担当している。シンポジウム、地域のイベント、学校教育の場などで広く活用されることを想定している。
全体は2時間を超える長編だが、8部構成から成り、テーマごとに10~30分程度に分かれていて、イベントの目的や参加者などに合わせた利用が可能だ。
内容は、基礎知識として地球温暖化についての説明、温暖化の影響に適応するための新しい農作物の開発を取り上げたセクション、気候変動リスクと共に生き、ビジネスチャンスにつなげるためにオランダで進められている水上住宅や水上施設の建設を紹介したセクションなど、国内外の温暖化に対する緩和・適応の例も映像でわかりやすく理解できる構成となっている。
このまま何もしなければ、今世紀末の日本の平均気温は4.4℃も上昇すると予測されている。地球温暖化対策は、今日行動して明日結果が出る問題ではないが、今すぐ行動しなければ確実に手遅れになる問題だという現実に是非向き合ってほしいと呼び掛けている。
● DVD利用に関する問い合わせは、環境省地球環境局研究調査室(TEL:03-5521-8247)まで。
YouTube「環境省動画チャンネル」で視聴もできます。ダイジェスト版などYoutubeサイトはこちら。