財団だより遺稿集『行くに径に由らず』完成
2018年11月16日グローバルネット2018年11月号
遺稿集『行くに径に由らず』完成
地球・人間環境フォーラムを創設し、環境問題に深く関わった故・岡崎洋会長の遺稿集『行くに径(こみち)に由らず』が完成した。大蔵省に入省し、その後の環境観を決定付けた水俣病との接点、環境事務次官の時代に、曲がり角に来ていた公害健康被害補償法の見直しに着手した胸中、神奈川県知事時代に取り組んだ環境や福祉の施策の狙いなど、議会での発言、寄稿文や講演録などを収録した。
2005年7月7日、奥様、お嬢様を落雷事故で失う悲劇に見舞われたが、1年後にしたためた「四季追憶」と題した詩もご遺族の了解をいただき収めた。
遺稿集の題にした「行くに径に由らず」は、難問に正面から取り組む岡崎さんが座右の銘にしていた孔子の言葉。さらに「思い遣りの心」を環境行政、神奈川県政を進める中でも大事にされていた。かつて部下だった公務員、友人、ジャーナリストらに追悼文をいただいたが、岡崎さんの人間像がまさにこの言葉通りだったと回顧されている。
(非売品)