環境の本素材技術で産業化に挑む ペロブスカイト太陽電池

2024年10月17日グローバルネット2024年10月号

素材技術で産業化に挑む ペロブスカイト太陽電池

著●葭本 隆太 技術監修●宮坂 力

 ペロブスカイト太陽電池は2006年に生まれた日本発の太陽電池で、特徴は「『原料の溶液を基盤に塗って乾かす』という印刷技術で作製できる薄膜の太陽電池」であること。軽く柔軟で、原材料を国内で入手できることから、次世代の脱炭素化の鍵であり、通信、農業、EV、宇宙開発などへの応用も期待されている。本書は膨大な取材を基に、前半で現在の動向や構造、課題などをまとめ、後半は「スペシャルドキュメント ペロブスカイト太陽電池誕生」として、人と人との交流が日本で新しい技術を生み、世界へ広がっていった物語を紹介している。

 ペロブスカイト太陽電池の将来性はもちろん、日本の研究者たちや実用化を目指す企業の熱い思いを感じる一冊。(日刊工業新聞社、1,800円+税)

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