Q:ローカルアジェンダ21は、誰が策定・実施するものですか。


A:ローカルアジェンダ21は、地方自治体、市民団体、ビジネスセクター、NGO等の地域を形成するなるべく多くの主体の参加によって策定され、実施されるものです。これらのセクターの参加をよびかけ、調整を行うという点で地方自治体の役割は非常に大きいものがあります。

Q:ローカルアジェンダ21がカバーする範囲はどの程度でしょうか。またテーマはどのようなものでしょうか。

A:川の流域、盆地、海岸、湖沼等、複数の行政単位をカバーする地域で複数の地方公共団体が参加して策定することもあります。あまり広域の地域をカバーしすぎても、参加者が「自分達の問題」として環境問題を意識しずらくなる恐れもあります。テーマは、環境という視点で、社会、経済、その他地域の各問題を統合することが考えられますが、特にある分野を特定して集中的に取り扱うことも可能です。

Q:ローカルアジェンダ21は、文書ですか、それともプログラムですか、プロセスですか。

A:ローカルアジェンダ21は地域における持続可能な社会を実現していくための長期的な行動計画であり、それを策定、実施していくプロセスです。

Q:ローカルアジェンダ21を策定して、何か良いことはあるのでしょうか。

A:多くの自治体が、「環境保全の意識が向上した」「地域の環境が実際に改善された」「公害が緩和された」「街がきれいになった」「行政と市民の間のパートナーシップが確立された」と答えています。長期的には、地域の活性化、観光客の増加、産業の健全化などによる経済的な効果も見込めます。

Q:ローカルアジェンダ21は法的な位置付け、義務を伴うものでしょうか。

A:ローカルアジェンダ21は社会的な計画・プロセスであり、法的な義務付けを伴うものではありません。ローカルアジェンダ21は地域のさまざまなセクターの合意によるものであり、その策定はUNCEDをはじめとする国際社会の合意によるものです。

Q:それでは、ローカルアジェンダ21の実施をどうやって担保していけばよいのでしょうか。

A:少なくとも年に1回、ローカルアジェンダ21で掲げた目標の実施状況をモニターし、それをフィードバックする等の機会・システムが必要とされています。地方公共団体は、この結果を公表し、また制定する条例や計画にローカルアジェンダ21の視点を反映することが求められています。