FITの持続可能性基準に関する要望書に賛同しました
2020年07月27日お知らせ
地球・人間環境フォーラム(GEF)は、バイオマス産業社会ネットワークや国際環境NGO FoE Japanとともに、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)で進められるバイオマス発電に対し、持続可能性基準の策定を求める活動を続けています。
このたび、WWFジャパンが「FiT法におけるGHG排出削減基準および持続可能性基準策定を求める要望書」を経済産業大臣と資源エネルギー庁へ提出し、GEFもこれに賛同しました。要望書提出に関する詳細はこちら。
2019年に発表した共同提言にもあるとおり、再生可能エネルギーは第一に温室効果ガスの排出を十分かつ確実に削減することが必要です。他にも森林減少・生物多様性の減少を伴わないことや食料との競合が回避されていること、人権侵害を伴わないことなど多くの環境・社会的配慮が求められます。
昨年初めて開催された経済産業省のバイオマス持続可能性ワーキンググループでは、パーム油を燃料としたバイオマス発電の持続可能性の確保について議論され、その結果として2020年度の事業計画策定ガイドライン(バイオマス)では、農産物系のバイオマスはパーム油とその副産物のみが新規認定の対象とされました。それ以外の燃料についてはライフサイクルでの温室効果ガス(GHG)排出量を含めた持続可能性基準を満たしたもののみをFITの対象とし、既に買取対象となっている燃料についても、今後GHG排出量について検討されることが示唆されました。FITは補助金の対象でありながら、これまでGHG排出基準が無かったことを鑑みると、大きな進歩となることが期待されます。
今年の持続可能性ワーキンググループも間もなく始まる予定です。GEFは他団体との協力の下、本当に持続可能な再生可能エネルギ―のみがFITの対象となるよう、さらなる調査研究や普及啓発などの働きかけを続けていきます。