9/29開催 地球システム・倫理学会、一般社団法人全国日本学士会主催有明海の再生に向けた東京シンポジウム
2018年09月03日イベント
東日本大震災は、忘れかけていた自然への畏敬の念を取り戻す必要性を根源的に訴えました。一方、私たちはこの間目先の経済成長を最優先させ、生物生産性が極めて高く、生物多様性に富んだ我が国周辺の海に深刻な影響を及ぼし続け、続く世代が海とともに生きる確かな未来に赤信号が点滅する事態を招いてしまいました。その象徴が、「宝の海」から「瀕死の海」に至った有明海なのです。諫早湾潮受け堤防の設置は、地球システムに大きな分断を生み出しただけでなく、自然とともに生きてきた地域社会にも深刻な亀裂を生みました。
この困難な状況を、水循環とともに生きる農林漁業の協同の輪を広げながら、ともに生きる道を生み出し得るかが、未来世代から問われています。有明海問題は、九州の一地方の問題ではなく、この国が抱えた根源的な問題であり、圧倒的多数の人々が暮らす都会の問題でもあります。地球システム倫理、環境倫理の問題でもある有明海問題の今日的意味を考え、未来志向のもとに、再生への叡智を生み出すシンポジウムを東京で開催するものです。
<地球・人間環境フォーラムの後援イベントです>
日時
2018年9月29日(土)10:30~17:30(受付は10:00~)
場所
東京大学農学部フードサイエンス棟1階 中島ホール
(東京都文京区弥生1-1-1、地下鉄/東大前駅から徒歩1分、地下鉄/本郷三丁目駅から徒歩12分、地下鉄/湯島駅、根津駅から徒歩8分)
プログラム
Ⅰ. 主催者挨拶(10:30~10:40)
Ⅱ. 趣旨説明(10:40~11:00)
「東京で有明海再生の道を考える」 地球システム・倫理学会理事、舞根森里海研究所所長 田中 克 氏
Ⅲ. 講演(11:00~16:45)
講演1 地球システム倫理としての有明海問題
「クストー思想に学ぶ」 地球システム・倫理学会会長顧問 服部 英二 氏
「自然と共生する技術とは何か-有明海の再生に向けて」
地球システム・倫理学会副会長、星槎大学共生科学部教授 鬼頭 秀一 氏
講演2 有明海の環境と生き物の多様性
「有明海異変と環境変化-諫早湾潮受け堤防設置との関連」 熊本県立大学環境共生学部教授 堤 裕昭 氏
「稚魚研究から見た有明海の異変と未来」 高知大学海洋生物教育研究センター教授 木下 泉 氏
講演3 有明海で漁業と農業に生きる
「有明海を”宝の海”に戻したい」 佐賀県多良町漁師 平方 宣清 氏
「干拓地で農業に生きる」 農業生産法人(株)マツオファーム代表 松尾 公春 氏
講演4 有明海再生へ向けての展望
「韓国順天湾干潟の再生・保全から有明海再生を展望する」 福岡県立伝習館高校教諭 木庭 慎治 氏
熊本県立岱志高校教諭 松浦 弘 氏
「ラムサール条約と森里川海プロジェクトから有明海再生を展望する」
環境省「つなげよう、支えよう森里川海」プロジェクトチーム長 鳥居 敏男 氏
「森は海の恋人から有明海再生を展望する」 NPO法人森は海の恋人理事長 畠山 重篤 氏
Ⅳ. 有明海再生へ向けての提言とりまとめに関する意見交換(16:45~17:30)
Ⅴ. 写真展示「有明海と諫早湾の今昔」(於:中島ホール入口フロアー)
宝の海と呼ばれた有明海・諫早湾の海と漁業を取り続ける中尾勘悟氏(肥前環境民俗写真研究所代表)の写真展示
参加申し込み
参加ご希望の方は、e-mail( gakusi(a)poppy.ocn.ne.jp )または、FAX(075-722-3002)まで、氏名又は団体名、参加人数(シンポジウム〇人、懇親会〇人)をご連絡ください。
主催
地球システム・倫理学会、一般社団法人全国日本学士会
共催
有明海漁民・市民ネットワーク、NPO法人森は海の恋人、NPO法人SPERA 森里海・時代を拓く
後援
三井物産環境基金、地球・人間環境フォーラム、WWF Japan、認定NPO法人アースウォッチ・ジャパン
お問い合わせ
一般社団法人全国日本学士会事務局
TEL:075-724-6500 FAX:075-722-3002
e-mail:gakusi(a)poppy.ocn.ne.jp