小中学校での地球温暖化や省エネルギーの学習
当フォーラムでは、NPO法人環境ネットワーク・文京と共同で、東京都文京区などで地球温暖化に関する環境教育を行っています。また、その効果に関する研究も行っています。
実践
2004年度
子供省エネ診断“文京モデル”
文京区立大塚小学校の子ども達が課外活動において、地球温暖化や省エネを学び、地域の家庭やお店を訪ねて省エネルギー活動を広めました(環境省「地域協同実施排出抑制対策推進モデル事業」として環境ネットワーク・文京と協同で実施しました。)
プロジェクトの概要はこちら(全国地球温暖化防止活動推進センターWebサイト)
2005年度
1 子供エコライフアドバイザー・モデル事業
文京区立大塚小学校や同区立文林中学校の子ども達が、地球温暖化や省エネルギー活動を紹介するパンフレットやWebサイトを自ら作成し、学校や商店街など様々な場所で情報提供活動を行いました(内閣府「先駆的省資源・省エネルギー実践活動等推進事業」として環境ネットワーク・文京と協同で実施しました)。
2 省エネ副読本の作成
「知る」だけでなく「実践する」ことを重視した小学校高学年から中学生向けの副読本を作成し、文京区内の小中学校に配布しました(文京区の依頼を受けて環境ネットワーク・文京とともに作成)。
2006年度~2008年度
1 学校で節約した光熱水費の還元システムの構築
学校や児童・生徒に学校での省エネルギー活動に取り組むインセンティブを与える仕組みや校内で省エネルギー活動を進めるためのPDCA(計画作成、実施、評価、改善)サイクルなどを検討し、文京区内のエコスクール・モデル校で試行しました(文京区事業)。
2 学校で節約した光熱水費の還元システムの構築
文京区内の小中学校で地球温暖化を学び、省エネルギーを実践する環境教育を行いました。
3 地球温暖化に関する環境教育人材の育成
「実践活動を伴った温暖化に関する環境教育」のための指導者育成に向けて、環境ネットワーク・文京が開催する講座の開催・運営に協力しました。
2009年度~2013年度
「主体的行動の誘発による文の京の脱温暖化」プロジェクト
独立行政法人科学技術振興機構社会技術研究開発センターの研究開発プログラム「地域に根ざした脱温暖化・環境共生社会」の「主体的行動の誘発による文の京の脱温暖化」プロジェクトの一翼を担う環境ネットワーク・文京に当財団から派遣した人材が以下の事業を担当しました。
プロジェクトの概要はこちら(科学技術振興機構社会技術研究開発センター Webサイト)
<環境教育の実施>
文京区等の小学校・中学校の17校約2000人の児童・生徒に環境教育を実施しました。
<教材の作成>
小中学校の学習指導要領に沿った省エネルギーに関する教材を作成しました。
2014年度~2015年度
ライフサイクル思考に基づく中高大の段階に応じた環境教育
直接的に見えていなくても自らの日常の消費行動が広い意味で地球環境に負荷を与えていることを実感するライフサイクル思考(LCT:Life Cycle Thinking)を取り入れた温暖化防止に向けた環境教育を小中学生に実施しました。大学生が教材を作成するワークショップも開催し、大学生が自ら作成した教材を用いて、中学校で授業を行いました(研究代表者 花木啓祐氏/東京大学大学院工学研究科・教授、実施団体 環境ネットワーク・文京、当フォーラムから環境ネットワーク・文京に職員を派遣)。
研究
環境教育の効果などの研究にも取り組んでいます(下線部分が当フォーラムのスタッフ)。
- 小川芳樹・澤谷精・中村洋(2009). 文京区の小学校における電力消費の実測と省エネルギー活動. 経済論集, 34(1-2), 57-66.
本文はこちら(国立情報学研究所Webサイト) - 中村洋・平松あい・寺木秀一・柴田陽子・澤谷精(2013). エネルギー環境教育による省エネルギー行動変容の予備的分析. エネルギー環境教育研究, 7(2), 21-28.
- 中村洋・平松あい・寺木秀一・安達昇・柴田陽子・澤谷精(2015). 子ども・家庭の省エネ行動変容をもたらす学習方法の分析. 日本LCA学会誌, 11(1), 11-21.
本文はこちら(J-STAGE Webサイト) - 中村洋・安達昇(2015). 温暖化・エネルギーに関する参加型学習教材の開発・実践及び効果の分析. 教師教育研究, 6, 13-25.
- Hiramatsu, A., Kurisu, K., Nakamura, H., Teraki, S., Hanaki, K. (2015). Spillover Effect on Families Derived from Environmental Education for Children. Low Carbon Economy, 5, 40-50.
本文はこちら(Scientific Research Webサイト)
作成日:2016年06月13日 14時55分
更新日:2017年04月12日 16時26分