統合環境ガイドライン外部研究会資料
ODAツー・ステップ・ローン(TSL)における環境審査・監理
平成13年3月27日
1.TSL適用の前提:適用可能な国はある程度限定される
(1) 政策ターゲット(エンドユーザー)の明確化
(2) 適切な金融等インセンティブと厳格な運用
(3) 仲介金融機関のエンドユーザー審査能力、資金管理、等
2.TSLの仕組み
(1) 通常は国営開発金融機関が仲介銀行
(2) 一般にエンドユーザーは小規模多数
(3) 仲介銀行の審査、資金管理等に関してコンサルタント・サービスにて補強するケースあり
3.対象分野(これまでの実績)
(1) 農村開発(農業金融):タイ等
(2) 貧困対策(マイクロ・クレジット):バングラデシュ等
(3) 中小企業:タイ、マレーシア、フィリピン等
(4) 公害対策:タイ、フィリピン、スリランカ等
4.本行環境審査でのポイント
(1) 当該国の当該セクターにかかる環境法制度確認
(2) 環境担当省庁との調整、協力体制確認(法の執行面等)
(3) 仲介機関の環境審査能力確認(環境審査マニュアル、組織・人材、経験等)
(4) 当該セクターの環境モニタリング体制確認
(5) サブ・プロジェクトが比較的大規模な場合等、当該事業の実施に先立ち本行にて環境面を含むレビューを行うケース有り
5.本行の環境面での監理方法
通常は、環境モニタリング結果をプログレス・レポートに含めるかたちで借入人から徴求。また、事後評価においても環境面について現状問題が発生していないか等確認。
以上