第14回環境コミュニケーション大賞 | ||||||||||
テレビ環境CM部門 受賞一覧 | ||||||||||
CMタイトルをクリックすると各作品の講評をご覧いただけます。 | ||||||||||
■大賞(環境大臣賞) 1点 | ||||||||||
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■優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) 4点 | ||||||||||
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第14回環境コミュニケーション大賞 テレビ環境CM部門 講評 | ||||||||||
■大賞(環境大臣賞) | ||||||||||
◆株式会社 日立製作所 【環境キャンペーン 「高機能材料篇」】 | ||||||||||
テレビCMの第一の目的は、視聴者に情報を正確に伝達することにある。これは今も昔も変わらない。しかし、視聴者に伝達しようにも説明が難しい題材もある。その典型が、今回、本CMで取りあげている高機能材料だ。「今回のCM、よくわからない」。タレント(佐藤浩市)がつぶやくこの台詞を耳にした時点で、同じ感想をもっていた視聴者は共感し、同時にタレントと自分とを同化させる。こうなればしめたもの。難しい説明もすらすらと耳に入ってくる。情報伝達の上手さが際立つCMだ。環境という面では、昨今、太陽光発電やハイブリッド/電気自動車などの環境関連事業が脚光をあびる中、これら最先端技術を支えるのに不可欠な材料・素材の開発に力を入れることで持続可能な社会の実現に貢献していく、という日立グループの企業姿勢に拍手を送りたい。 |
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■優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) | ||||||||||
◆大阪ガス株式会社【たのむよ人間シリーズ 「宣言篇」「太陽光篇」「分散型篇」】 | ||||||||||
森の中で動物たちが上戸彩と対話する。地球を壊す、人間は悪だ、と口々に言う仲間を制してゴリラの長老が「人間は実に不思議な生き物だ、人間は人間を殺す、一方,他人のために命を捨てる」と言い、地球を壊すのも人間だが、治せるのも人間、という結論に導き「人間に猶予を与える」と言う。「猶予?」と聞き返す上戸の頭をクマが優しくなでる。森の光景に「うちのエネルギーをハイブリッドへ」、大阪ガスというタイトル。自然側を代表する動物対人間代表としての上戸彩という設定もいいが、動物たちの言葉も実に含蓄が深い。以上は「宣言篇」についてだが、太陽光発電をガスと組み合わせるとエコロジーでエコノミーという「太陽光篇」、エネルギーは遠くでつくるより近くでつくった方がいいという「分散型発電篇」まで一貫した表現で効果を上げている。 |
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◆三洋電機株式会社【エネループ「子どもたちに教える」篇】 | ||||||||||
「エネループ」は、日経MJ「2006年ヒット商品番付」の西前頭にも選ばれた、身近な環境ヒット商品の1つだが、環境に配慮した商品には、環境メリットはあるが消費者メリットのないモノと、環境メリットに加えて消費者メリットのあるモノがある。 約1,500回くり返し充電して使える「エネループ」には、廃棄物を減らすという環境メリットに加え、乾電池に使う費用が「安くなる」という消費者メリットがある。 この「安くなる」という消費者メリットを前面に打ち出す手もあるが、『電池は、くり返して使うものって教えられることが一番です』というお母さんのひと言が受賞につながった。 |
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◆株式会社滋賀銀行【「陶芸作家・中野亘」篇】 | ||||||||||
今年の環境CMは、各社とも環境性能や特性を、具体的にことこまかに説明しているものがあまりにも多く、やや理屈っぽくて少なからぬ疲労感を覚える中で、滋賀銀行のCMは、手で土をこねる映像と、陶芸家のおっとりとしたセリフが、何ともホッとさせた。 |
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◆株式会社リコー 【リコーのエコバナシ(シリーズ 全6篇) 「RECO-View」篇、「台車」篇、「自転車」篇、「再生機」篇、「ドライ洗浄」篇、「文具姿置き」篇】 | ||||||||||
リコーグループが「製品開発やプロセス改革」といった大きな取り組みから「文房具の姿置」篇にいたる身近で小さな活動まで、大小さまざまな環境負荷低減に配慮して取り組んでいる様子をうまく伝えている。実際の社員を登場させ「こんなこともしているのか」と思わせるこのCMは、有名タレントやお世辞にもあまり製作費をかけていないような作品だけに、かえってリコーの信頼性や誠実さ、そして企業姿勢への理解を得ていると考える。まさに環境に配慮した技術開発や創意工夫を全員参加で行っているというCMの意図がよく伝わる作品である。企業がいかに環境配慮しているのかを紹介するのは多いが、子供にも分かり易い具体例で表現しているのがよい。 |
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