世界遺産の選定基準
世界遺産は以下に示される条件を一つ以上満たしていなければならない。
文化遺産
(i)独特の芸術作品、創造的秀作であること。
(ii)長期にわたって、ある文化圏において、建築物、都市計画、景観設計の発展に大きな影響を与えたこと。
(iii)現存する、またはすでに消滅してしまった文明や文化的伝統に関する独特な、あるいはまれな証拠を示していること。
(iv)人類の歴史を物語る建物ないし建築物の集合体、景観の優れた見本であること。
(v)文化を代表する伝統的集落や土地利用の一例で、特に歴史の流れによってその存続が危うくなっているもの。
(vi)普遍的な価値を持つ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接的に、または実質的な関連をもっているもの。
自然遺産
(i)生命進化の記録、重要な進行中の地質学的・地形形成過程あるいは重要な地形学的自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本であること。
(ii)陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や生物群集の進化発展において、重要な進行中の生態学的生物学的・過程を代表する顕著な見本であること。
(iii)類例を見ない自然の美しさ、または美観的に見て、すぐれた自然現象あるいは地域を包括すること。
(iv)学術的・保全的視野から見て、すぐれて普遍的価値を持ち、絶滅のおそれのある種を含む、野生状態における生物の多様性の保全にとって特に重要な生息生育地を包括すること。