エシカル

最近、「エシカル」という言葉に触れる機会が増えてきました。「エコ」や「オーガニック」、「フェアトレード」などの言葉とともに身近になってきた、この「エシカル(ethical)」とは、もともと英語で「道徳的、倫理的」という意味ですが、最近は主に地球環境や社会問題にも配慮した考えやその考えに基づき選択しようとする行動に対して、使われるようになりました。

環境に優しい原材料を使った製品や、児童労働や不当賃金に頼らない製品、地域の伝統・技術を継承しながら作られた製品など、環境・社会問題の解決に貢献できるような商品を積極的に購入し、そうでない商品は買わないという消費活動「エシカル消費」は代表的な例です。「エシカルファッション」「エシカルジュエリー」など、エシカルを積極的に取り入れ、著名人の支持を受け、世界規模でキャンペーンを展開するブランドも続々と登場しています。

日本では、2011年の東日本大震災の後、環境問題やエネルギー問題などへの関心とともに、より良い社会に向けて、人や社会・環境に配慮した消費行動への関心が高まりました。また、20153月には消費者基本計画が閣議決定され、「消費者が主役となって選択・行動できる社会の形成」のため、「消費者が、自らの消費行動が環境、社会、文化等の幅広い分野において他者に影響を及ぼし得ることへ理解を深めていくことが必要」として、同年5月には消費者庁に「倫理的消費」調査研究会が発足しました。

このように、「エシカル」という言葉は日本社会でもかなり浸透しました。しかし、「エシカルな商品」として市場に出回る商品が本当に環境や社会に良い商品なのかは、消費者自身で判断することが必要です。世界でのエシカルに関する潮流の発信地であり、エシカルに関する活動を先進的に推進する英国ではエシカルに関する明確な基準を設けています。しかし、日本ではフェアトレード認証以外に定義や基準はありません。今後はエシカルに関する基準が策定され、本当の「エシカル消費」が盛り上がり、市民みんなが自分の欲求を満たすだけでなく、人や環境に配慮しようする社会が築かれることが期待されます。

作成日:2017年02月01日 18時22分
更新日:2017年02月02日 05時30分