第14回環境コミュニケーション大賞 | ||||||||||||||||||
環境報告書部門 受賞一覧 | ||||||||||||||||||
報告書タイトルをクリックすると各作品の講評をご覧いただけます。 | ||||||||||||||||||
■環境報告大賞(環境大臣賞) 1点 | ||||||||||||||||||
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■持続可能性報告大賞(環境大臣賞) 1点 | ||||||||||||||||||
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■地球温暖化対策報告大賞(環境大臣賞) 1点 | ||||||||||||||||||
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■優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) 8点 | ||||||||||||||||||
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■生物多様性報告特別優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) 1点 | ||||||||||||||||||
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■信頼性報告特別優秀賞(サステナビリティ情報審査協会会長賞) 1点 | ||||||||||||||||||
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■奨励賞 4点 | ||||||||||||||||||
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■環境配慮促進法特定事業者賞 2点 | ||||||||||||||||||
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■環境報告書部門一次選考通過作品一覧 | ||||||||||||||||||
第14回環境コミュニケーション大賞 環境報告書部門 講評 | ||||||||||||||||||
■環境報告大賞(環境大臣賞) | ||||||||||||||||||
◆パナソニック株式会社 【エコアイディアレポート2010/サスティナビリティレポート2010】 |
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環境への対応が事業機会の創出につながると捉えていることがトップのメッセージ、現場での取り組みから伺える。目標を掲げそれらを達成する姿勢と実行力に長け、企業としてのあり方について改めて深く考えさせる。網羅的かつ読んで納得のできる開示内容となっており、各活動がPDCAのもとに実行され、活動が有効に機能している様子が紙面からも伝わってくる。約9,000社の購入先との「グリーン調達」などを通じた協働にも注目したい。 超長期ビジョンの記載はないものの、100周年という自社の節目の年である2018年を目標に、CO2削減への取り組みが記載されており、地球温暖化への対応は積極的である。環境企業としてのリーダーシップを発揮し続け、グローバル企業として海外を含めたさらなる活躍に期待したい。 |
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■持続可能性報告大賞(環境大臣賞) | ||||||||||||||||||
◆味の素株式会社 【Ajinomoto Group CSR Report 2010/味の素グループ環境報告書2010】 |
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「次の100年。地球持続性への貢献はますます重要になります」との宣言のもと、「生態系・生物多様性の保全」「低炭素社会の実現」「資源循環型社会の実現」を環境課題として取り上げ、特に資源循環として、大地や海の恵みを活かし切る活動を行っていることを具体的に記載してあり、持続可能性の視点から見ても高く評価できる。違反に対するネガティブ情報をトップコミットメントのあとに、それも片隅にではなく、大きくきちんと1ページを使って書かれていることに反省と改善の志を感じた。トップコミットメントの中でもネガティブ情報に触れていることも好感。CSRレポート、環境報告書、資料・データ編で構成され、ガイドラインに準拠し網羅的な内容となっている。 | ||||||||||||||||||
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■地球温暖化対策報告大賞(環境大臣賞) | ||||||||||||||||||
◆株式会社東芝 【東芝グループ環境報告 『東芝グループ環境レポート2010/CSRレポート2010/社会貢献活動レポート2010/アニュアルレポート2010』】 |
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「環境ビジョン2050」として全世界でCO2半減にむけ環境効率ファクター10という指標を設定しているのは特筆すべき。総合環境効率をも年度で集計して開示しており、2012年にファクター2.3を達成するという目標に向かって着実に進んでいることがわかる。次には2025年のファクター5への具体的道筋を見せることを期待する。生物多様性についても影響の「見える化」に取り組んだことは評価できる。それを活かした取り組みを今後期待したい。 |
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■優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) | ||||||||||||||||||
◆旭硝子株式会社 【AGCグループCSRレポート2010】 |
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トップコミットメントの中で「2020年のありたい姿」を明確に記載している点で、環境問題への強い意気込みが感じられる。特集でも「地球温暖化問題に技術力で貢献」として、商品を通じた環境負荷削減効果紹介に大きくページを割くなど、環境経営をしっかり打ち出している。また、製品分野ごとに調達からリサイクルまでバリューチェーン全般にわたりわかりやすく解説している点も優れている。環境会計の中でも研究開発コストの継続的投入が記載されている。全体の構成も、各項目別にテーマにあったステークホルダーからの第三者意見を掲載するなど、非常にユニークな形となっている。テーマ別であり各項目の前にあるため、読者にとっても格好のガイドとなっている。 | ||||||||||||||||||
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◆京セラ株式会社 【京セラ CSR報告書 −経済・社会・環境レポート−】 |
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CSR報告として、用途に応じた3つのツールが提示されている。主体をなす「CSR報告書2010」は社会性報告と環境報告であるが、環境報告は内容が充実している。特に“環境経営の基盤”として地道な各種取り組みの実態を紹介すると共に、同社における“製品における環境配慮”として、多彩な環境製品を紹介している。またグリーンファクトリーとしてはウェブにて35生産拠点の詳細な環境負荷情報を報告しており、充実している。更に、ウェブでは「京セラの考える環境出前授業」として2009年度分、148校、8,879名の子供たちへの教育を紹介しているが、将来を託す子供達への環境投資として特筆される。「CSR報告書2010」はカラー刷りではないため一見地味だが、全般を通して具体的実践報告であり秀逸である。将来計画の記述の充実を期待する。 | ||||||||||||||||||
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◆武田薬品工業株式会社 【Annual Report 2010/CSR Data Book 2010】 |
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CSR報告書とアニュアルレポートを統合してアニュアルレポートとしてまとめられており、その中で、環境配慮の取り組みも強調して記載されている。国連グローバルコンパクトを踏まえ、製薬会社としてのCSRをグローバルに展開している点が高く評価される。「企業」としての活動、「企業市民」としての活動を通して自社のサステナビリティと持続可能な社会を構築することを一体化している点も優れている。 また、業態に則して薬用植物の保存という形で、早期から生物多様性保全に取り組んでいることがよくわかるようになっている。ただし、環境基本方針には生物多様性に関する具体的な記述がないため、今後の取り組みについて戦略的に展開できるような計画策定が求められる。 「CSR Data Book」47ページに記されている、新研究所の省エネ設計の取り組みが優れている。 |
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◆帝人株式会社 【2010年 帝人グループ CSR報告書】 |
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全体的に情報が幅広く記載され、網羅性は高い。若干文字が多く、読みにくい印象あるが、見出しを見やすくするなど工夫もされている。企業としてCSR目標・ビジョンを一覧表にしてわかりやすく概括表示している。環境負荷の一覧表の記載はないが、2020年の中長期目標も含めて、環境負荷の削減取り組みの内容を詳しく紹介している。審査機関の独立保証のほか、異なる立場の4人のステークホルダーからの第三者意見を掲載し、信頼性を高める工夫がされている。サプライチェーンへの対応として、CSR調達に積極的に取り組みんでおり、調達ガイドラインを掲示するなど、詳しく内容を記載している。ステークホルダーへの付加価値配分表などもユニークである。 | ||||||||||||||||||
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◆東京都水道局 【東京都水道局環境報告書2010/東京都水道局環境報告書2010概要版】 |
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ISO14001国際規格の環境経営に関する考え方を基本として、事業活動に伴う環境側面を踏まえた7項目の環境基本方針を策定し、それぞれの項目の施策の方向、活動実績/評価が一覧表でよくまとめられており、オーソドックスな環境報告書として評価できる。基本方針から展開される取り組みの具体的な記述といった編集が報告書全体をわかりやすくしている。 さらに、本業の水道事業に関連する水源保全のための水源地帯の生態系調査、環境調査、生物多様性保全に取り組む姿勢なども報告され、情報量が多いが見やすい構成となっている。NPOからの意見に対し回答するなどの姿勢も評価できる。 報告書本文(表紙等を含め70ページ)のほかに、概要版(表紙等を含め8ページ)があるが、これもエッセンスをよくまとめておりコミュニケーションツールとして理解しやすい。 |
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◆富士ゼロックス株式会社 【サステナビリティレポート2010】 |
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特筆すべきは、各CSR活動を定量的に図るためCSR指標を設け、取り組み内容の改善を図っていることである。進捗具合が容易に判断でき、取り組みへのモチベーション向上に寄与している点で評価は高い。自社として取り組むべきものが何なのかが熟考され、持続可能な社会へ向けて企業として真摯に取り組みを続ける姿勢はすばらしい。 気候変動対応の取り組みも日本企業のトップクラスといってよい。また、製造業として積極的に資源循環への取り組みに関わり循環型社会構築に向けた経営をしており、環境会計でも富士ゼロックス単独のデータではあるが黒字を継続している。全体として、レポート・ウェブ・小冊子と読みやすい形でバランスよくまとめあげられている。 |
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◆富士フイルムホールディングス株式会社 【富士フイルムホールディングス サステナビリティレポート2010】 |
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豊富な特集、CSRハイライト、データ・資料編に大きく構成を分けており、読み手のニーズに応じて読み分けられる構成となっている。カーボンフットプリントなどライフサイクル全体を通じた製品の評価、生物多様性の観点を製品開発に取りこむなどさまざまな取り組みが示されている点が優れている。調達段階におけるアルミニウムに係る負荷が高いことを捉えて、アルミニウムリサイクルに取り組み、CO2削減に取り組んだ点も評価できる。また、ステークホルダーダイアログを踏まえて、方針や目標にどう反映させているかを具体的に示している点が優れており、CSR調達をサプライチェーン全体に広げている点もよい。ステークホルダーとの対話手段の総括と、客からの問い合わせへの対応状況を明記していることもコミュニケーションの状況をわかりやすくしていて良い。さまざまな取り組みが一覧できるともっとよくなろう。 | ||||||||||||||||||
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◆株式会社リコー 【リコーグループサステナビリティレポート2010 (RICOH2010/環境経営報告書/社会的責任経営報告書/アニュアル・レポート)】 |
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リコーグループの報告書は、同社の企業文化である「三愛精神」を基に「環境」「CSR」共にコンセプトが一貫している。「環境経営報告書」ではビジョンが明確で、環境負荷削減も2050年長期目標を掲げて取り組み、CO2削減も2020年、2050年の中長期目標を基に実績を上げている。生物多様性では、「リコーグループ生物多様性方針」を制定して保全活動を実施している。事業活動自体が環境中心となっており業務と環境が密接に結びついていることが良くわかる。環境経営評価手順として「セグメント環境会計」の手法などツールの開発にまで及んでいること、及び「みんなの環境経営」という小冊子(マンガ)にて環境をわかりやすく説明するなど、環境リーダー企業としての役割をはたしている。「社会的責任経営報告書」でも、経営環境が厳しい中で「障害者雇用率」「定年再雇用率」を最盛期と同様に維持しており社会投資面での努力も認められる。 | ||||||||||||||||||
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■生物多様性報告特別優秀賞(地球・人間環境フォーラム理事長賞) | ||||||||||||||||||
◆サラヤ株式会社 【環境レポート2010】 |
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RSPO認証、生物多様性の取り組みを全面的にまとめているのが特徴的で、サプライチェーン全体での環境配慮に取り組まれていること、国際的にも積極的に取り組んでいること、国内同業者をもリードしていることがよくわかり、高く評価できる点となっている。環境報告書としては、中堅企業なりの努力がうかがわれ、制作方針を明確にし、消費者へのメッセージ性も高いものになっている。 これまで10年の環境マネジメントシステムのふりかえりを記載して全体を総括しており、また今後の姿勢がわかるようになっている点がいい。 感染症対策として、途上国へ手洗い事業を展開しており、業態に即したグローバルなCSRを展開している点が優れている。 |
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■信頼性報告特別優秀賞(サステナビリティ情報審査協会会長賞) | ||||||||||||||||||
◆大成建設株式会社 【大成建設グループCSR報告書2010】 |
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社内外のステークホルダーとのコミュニケーションの実績を一層深め、信頼性向上に意をこらしている。具体的には3種のステークホルダーダイアログを展開し冊子の概要だけでなくウェブに詳細な記録も載せ、必ず役職者が複数出席し社外有識者の意見に応えていること、グループ合同の「CSR担当者連絡会議」の報告、同じくウェブでの全支店の建設作業所への環境に関する苦情と対応策等ネガティブ情報の開示、ウェブ上で2種の外部ガイドラインを併せた対照表の作成、第三者保証と第三者意見および前々回からの指摘事項への同社の対応状況の掲載などである。企業グループのCSR報告書をはじめて発行するにあたり、全社横断的な編集会議によって「自然環境の再現・再生や建築物のリニューアルを通じたサステナビリティ」を重点課題としたことは先駆的である。分野ごとの中長期目標の設定や海外のパフォーマンスデータの充実を期待する。 | ||||||||||||||||||
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■奨励賞 | ||||||||||||||||||
◆アースサポート株式会社 【環境報告書2010】 |
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地域(島根県)の中小企業で一般廃棄物・産業廃棄物の収集運搬処理、総合リサイクル事業 、総合ビルメンテナンス、トータルサポート業を営んでいる。アースファームという農場も経営し、食品リサイクル法の再生利用事業者及びリサイクルループの認定を受け、静脈産業と動脈産業を自らもつないでいる。カーボンフットプリント試行事業にも参加し「食品廃棄物を原料とした有機質の液体肥料」という商品に対しPCRの認定とマークの付与認定を受けている。こうした取り組みもすぐれているが気候変動対策に熱心に取り組んでいることも報告書から伝わってくる。アンケート回答者の中から抽選でアースファームの農場で収穫した「季節のお野菜」がプレゼントされる。 | ||||||||||||||||||
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◆大阪いずみ市民生活協同組合 【CSRレポート2010】 |
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基本方針に沿って、自社の社会的責任を7つに分類し「前進したこと」を概括的に述べ「問題点と課題」として内容を分析し、かつ参照ページも記載しており、取り組み内容が明確化されている点は高く評価できる。また各環境負荷項目の結果のみならず、その原因分析も述べており、環境保全への取り組み状況が具体的に理解できる。さらに、内部監査の結果をPlan, Do, Actで記述し、監査の結果得られた指摘事項を具体的に述べており、報告組織にとって明らかにプラスではない内容を具体的に開示している点が高く評価できる。報告書の理解容易性、取り組み内容のみならずその原因分析や問題点を具体的に開示している点も高く評価される。生協の報告書として一段高い位置にある秀作である。 | ||||||||||||||||||
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◆シャープ株式会社 三重工場 【シャープ株式会社 三重工場 環境・社会貢献活動情報誌】 |
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本サイトレポートの発行目的は、地域住民に当該工場について理解を深めてもらい、信頼される工場になることとレポート冒頭に明記されている。この方針に基づき、例えば地域の住民のみならず、地元の町長、学校関係者、協力会社、取引先、NPO等多岐にわたるステークホルダーが顔写真入りで掲載され、豊富なコメントを述べている。このことからも、当該工場が懸命に工場長コメントにある「おらが町の自慢の工場」を目指し、日々コミュニケーションを図っていることがよくわかる。近隣住民の煙突からの排煙に関する素朴な疑問に対して、住民目線でわかりやすく回答している点にも注目したい。サイトレポートではあるが、大企業の報告書と比しても見劣りのない秀作である。 | ||||||||||||||||||
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◆日本特殊陶業株式会社 【日本特殊陶業グループ 環境社会報告書2010】 |
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グループ全体の環境保全の取り組み情報は膨大で専門的であるにも関わらず、ウェブ情報とのリンクが細かく丁寧でわかりやすく案内されているなど、読者が理解しやすいように編集された、親しみやすいコミュニケーションツールとなっている。ダイジェスト版も合わせて発行し、多くの読者に理解してもらえるような工夫も行っている。事業自体は一般市民とは関わりが遠い部品製造が主体であるが、環境の専門的な用語についてページの左右のスペースに解説を加えるなど、一般読者にも理解しやすい表現・工夫をしている点は好感が持てる。 各事業所の環境データについての報告や、これとは別に事業所、関連会社ごとに詳細なサイトレポートを発行し、サイトごとの環境負荷の状況が丁寧に開示されている点も評価ができる。情報と対象ステークホルダーを整理することや、彼らの声をさらに取り入れるなど、よりコミュニケーションを深め発展させていかれることを期待する。 |
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■環境配慮促進法特定事業者賞 | ||||||||||||||||||
◆国立大学法人 京都大学 【京都大学環境報告書2010】 |
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大学の報告書は環境負荷低減の取り組みがメインとなっている中、そもそも大学の使命は何か、京都大学としてはどうすべきか、という根本から環境問題について本分たる研究および環境教育の推進に真摯かつ高レベルで取り組んでいることが良くわかる。環境マネジメントのPDCAが一目瞭然にまとめられており、システム的に継続的かつ機動的に取り組んでいることが良くわかる。さらに、関係者が行動宣言し結果報告するという京都大学「エコ宣言ウェブサイト」を導入しており、トップの宣言が隅々まで伝わる点で、素晴らしい工夫である。中期・長期計画を載せていないが、欧米先進大学の例を引用する等、その記載が有益であることは十二分に理解した上で、できること・できないことを峻別している。 | ||||||||||||||||||
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◆国立大学法人 三重大学 【世界一の「環境先進大学」の社会的責任(USR)を果たすために 三重大学 環境報告書2010 全体版/概要版】 |
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全体的に良くできたレポートとなっており、大学全体で環境活動を推進していこうというコミットメントが強く伝わってくる。特に、〜世界一の「環境先進大学」を目指して積極的にリーダーシップを発揮していくことが三重大学の社会的責任(USR)と考えています〜という学長のメッセージも具体的で分かりやすく、「カーボンフリー大学」構想も長期ビジョンを具体的に分かりやすく示している点が良い。省エネや環境負荷削減の取り組みも多彩であるが、環境教育、環境研究、地域との連携、地域への貢献等々実にさまざまな取り組みが紹介されている。報告書作成には全学部の教員が関るだけでなく、学生も参加し全学で取り組んでいることがよくわかる。 | ||||||||||||||||||
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